発達障害者がシェアアトリエ事業主として自立するまでを見届けてほしい

アーティスト「キノコファクトリー」の情報発信および、シェアアトリエ＆ギャラリー「キノコファクトリーのねじろ」の活動報告をしたりします。

・アーティスト「キノコファクトリー」および「キノコファクトリーのねじろ」の、毎月更新される収支報告書を、当サイト内の「アクティビティ」にてご覧いただけます。
・なにかつらいことがあったときに、お話を伺います。電話が苦手なのでメールになります。たいして具体的なお力になれるわけではないのですが、お話を聞くことはできます。回数制限は、＜あくまでも目安として＞月に2回まで程度としますが、ご事情によってはこれに限るものではございません。
・きのこの頭の中を覗けます。

あなたの職場に、「ちょっと困った人」はいませんでしたか。
それは、私だったかもしれません。
私はADHDを持って生まれました。絵を描くことと、歌を歌うことが好きです。ゆかいなことはなんでも、とっても大好きです。けれども大人になってから、会社で上手に働くことが出来ませんでした。ミスばかりして、また上司に楯突いたりして、よく怒られました。色んな人にたくさんの迷惑をかけました。今思い出しても恥ずかしいことばかりです。ちっとも、大好きな「ゆかいなこと」ではありませんでした。そして、ゆかいではないことをずっとがんばっていたら、うつ病という病気になりました。治るまで何年もかかりました。その間、ちっとも楽しくありませんでした。
今、なんとかうつが寛解した私はバイトのかたわら「芸術家」として個人事業主になり、シェアアトリエ＆ギャラリー「キノコファクトリーのねじろ」というものをはじめました。1日定額で、おいてある画材が使い放題。水彩、アクリル、アルコールマーカーに各種水彩紙、プリンター、UVレジン、ビーズにミシン、てんこくセット。カンバッヂメーカーもあります。私の大好きな画材、それから有志の方が「使って欲しい」と譲ってくださった画材たちをみんなにも使ってもらって、よろこんでもらって、かつてのわたしのように困っている人たちの居場所にもなれたらいいなと思って、1日500円にしました。みんなに、安すぎると怒られました。
キノコファクトリーのねじろには、「キノコイン制度」というのもあります。説明します。お金のある人には「キノコイン」という木で出来たおもちゃのコイン（1枚100円）を好きなだけ買ってもらいます。買ってもらったキノコインは専用のビンに貯めます。そして、「家に居場所がなくて困ってるが、お金がなくてどこにも行けない人」や、「アトリエを使いたいけど、お金がなくてどうにもならない」という人などが、そのビンからキノコインを取り出し、アトリエ利用料として使えるというものです。
全部、「困っている人が、少しでも安心できる場が作れたらいいな」と思ってはじめました。
このコミュニティもそうです。
私は、障害者手帳が二級で、障害基礎年金の2級も受給しています。生活は助かっています。でも、それらをもらったからといって、私が社会でうまくやっていけるように変わるわけではないです。
やっぱり、「雇用」という形態だと、どうにもうまくやれません。でも、事業主として自分の城でやっていくなら、もしかしたらうまくできるかもしれません。
事業を立ち上げるには、たくさんお金が必要でした。日本政策金融公庫にお金を借りに行きました。私は、自分がぜいたくをしているように思いました。障害年金をもらっている人間はおとなしく日陰で生きなければならないような、世間に申し訳ないような気が、ずっとしていました。
でも、それは違うと思います。きっともっと自由に生きていいはずだと自分を奮い立たせて、いつか障害年金なんかいらなくなる＝自分のADHDが社会的障害ではなくなり、あたりまえに暮らしていける社会になっていくことを信じて、賛同してくださる方を求め、コミュニティを立ち上げました。
よろしくお願いいたします。

＜自己紹介＞
「キノコファクトリー」という名義で活動している、高野温子（たかのあつこ）です。1985年8月1日生まれ。兵庫県神戸市の出身。2015年くらいから熊本在住。関西人in熊本。ADHDがあります。そして、「ADHDがあります」という文言をわざわざ前に出していかなくてもふつうに暮らしていける社会を望んでいます。今は刑務所の売店でバイトしながらシェアアトリエをやっています。酒が好きです。ねこも好きです。絵と歌がだいすきです。
＜プロフィール写真＞
キノコファクトリーのねじろにて　2021年5月10日
私が描いた絵たちです。
■Twitterアカウント
アーティスト「キノコファクトリー」としてのアカウント：https://twitter.com/kinoco_factory
シェアアトリエ＆ギャラリー「キノコファクトリーのねじろ」としてのアカウント：https://twitter.com/kinocononejiro
■ウェブサイトhttps://kinocofactory.work/
★参考動画
＜これまでの経歴＞
個人事業主となったのは2020年9月。シェアアトリエを開いたのは2021年2月。
2019年8月　ウェブ展「ワケアリ展覧会ON THE WEB」主催2020年3月　熊本市中央区「未来会議室」にて個展を開催2020年8月　Kindleにて「きのこちゃんとADHDの話-前向きにとらえるADHDの自己分析」をリリース2020年9月　ウェブ展「すきまのひとびと」主催2020年11月　熊本県松橋「田舎茶房　野の花」にて4人展を主催2021年2月　シェアアトリエ＆ギャラリー「キノコファクトリーのねじろ」をプレオープン2021年3月　シェアアトリエ＆ギャラリー「キノコファクトリーのねじろ」を本オープン
＜今後挑戦していきたいこと＞
・市内に廃校になってしまった小学校があるので、うまくタイミングが合えばそこでもシェアアトリエをやりたいです。・「軽度障害」「グレーゾーン」という概念をなくしていきたい。そうした人々が特に問題なくのびのびと生きられる社会を作っていきたい。これには特段不自由がない方々のご理解とご協力が不可欠です。・シェアアトリエが軌道に乗ったら、上記のような「重度の障害・病気ではないが、うまく社会と合致できず、すきまでもがいている人々」の就労先になりたい。「障害者支援」という形ではなく、一般社会にふつうにそれがある、という状態にもっていきたい。

Q.500円が払えない。A.必ずしもここでなくとも、たとえばTwitterなどにもよくおりますので、無理をなさらず、そちらにお気軽にお越しください。@kinoco_factory
Q.収支報告とか公開して大丈夫なんですか？A.今後の社会のためだと思っているので大丈夫です。ダメになったときは、ダメになった姿もそのままお見せします。

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