小さな地球コミュニティ

千葉県鴨川市の山間部にある釜沼集落に暮らす林良樹と申します。
天水棚田、炭焼き小屋、みかん畑、茅葺の古民家など、日本の原風景が残る美しい農村に、僕がひと目惚れして移住したのは1999年のことです。
以来、高齢化が進んでいた集落で都会と田舎をつなげる活動を始め、都市住民や企業、大学、NPOとともに、この里山を「地縁血縁を超えたみんなのふるさと」にしてきました。
そして2019年、台風15号での被災を機に新たに売りにだされていた里山付き古民家や空家を引き継ぎ、保全から創造へ。里山に「小さな地球」を共創しようと動き始めました。
僕らは社会を過去へ戻すことはできないが自然と伝統文化を活かして、さらに現代文明の良い部分を融合させ、里山で持続可能な新しい社会モデルを創造することができます。
そこは集落内で完結した閉じた空間ではなく、都会や世界にも広く開かれた空間であり、現代社会のシェルターでもあり、過去と未来をつなぐ架け橋です。「小さな地球」とはライフスタイル、農と食、デザイン、建築、文化、藝術、コミュニティ、自然エネルギー、教育、超高齢化の福祉、医療、働き方、貨幣、都市と地方の共生関係、政治、経済など、社会のあらゆる事物の関係性を持続可能につなぎ合わせた現代版総合芸術「いのちの彫刻」です。
それは「文化の渦」を起こして社会に広がり、やがて点と点が結ばれ面となり、持続可能で平和な地球を創造することに貢献するでしょう。僕らは自分自身の“LIFE（生命・生活・人生）”を使って、地球に「いのちの彫刻」を創造する「いのちの彫刻家」です。
あらゆる生命が地球に必要であるように、僕ら一人ひとりにも役割があり、すべての人はアーティストです。
「いのちの彫刻」は一人ではできません。
一緒に地球規模の生命芸術を創りましょう。
それは美味しく、楽しく、美しく、心地よく、終わることのない永遠の創造です。
それはいまここから、僕ら一人ひとりの暮らしから始まります。